ボクが考えるボランティア活動の心構え

台風18号に伴う記録的な大雨により、

各地で甚大な被害が発生いたしました。

被害にあわれた方々や

ご不便な避難生活を余儀なくされている方々に、

心よりお見舞い申し上げます。

また、現在も多数の行方不明の方がいらっしゃると言うことで、

一刻も早く無事に見つかることを願っております。

 

今回は、現在まで僕自身が国内外で経験させて頂いた

様々なボランティア活動を通して、

これから初めてボランティア活動をとお考えの方に

ぜひ知っていただきたいことや感じたことを記事にさせて頂きました。

勿論、これらはあくまでも経験則でありこれが全てではありません。

また本文中に記した過ちや失敗したことへの自戒の念も込めています。

十分に配慮しながら書かせていただいたつもりですが、

気分を害される方もいらっしゃるかもしれません。

その点をお断りした上で、ご興味のある方は御覧ください。

 

先ず、ボランティア活動は義務ではなく自由意志と善意である。

ということです。

被災直後から様々な形での呼びかけや協力要請などを目に耳にしました。

勿論、ご自身が、また知人やご家族がという状況であれば尚更、

心情としては居ても立ってもいられないのは当然です。

しかしここで気を付けなければならないのは、

世の中は広く、様々な状況や立場に置かれている人がいるということです。

時間的、経済的、体力的な部分が問題となり、

気持ちはあっても出来ない方もいらっしゃいます。

また考え方や感じ方も人それぞれです。

 

何を言いたいかというと、

日本でも世界でも本当に平穏な日々というのは存在しません。

悲しいことに戦争や紛争、テロや様々な事件など

心痛むニュースが無い日などは一日もありません。

それでもそのひとつひとつに対応できる方、

心や関心を常にそちらに向けられる方は、

一般的な社会生活をされている方には到底無理な話です。

『対岸の火事』なんて言葉がありあますが、

そのアクシデントの規模に関わらず他人事と思えば冷静に見つめ対応できますが、

自分事と思えばそれはそれは大変な事に変わるのは普通の感覚です。

 

それを踏まえた上で考えればもうお分かりかと思いますが、

あなたが動くのはあなたの意思であり善意であります。

それを他の方に強制したり強要するのはおかしな話です。

動かない人間に対して関心を示さない人に対して

嫌悪感を抱くのも正しい事とは思えません。

 

これは特に正義感が強い人などに良くあるパターンです。

なんでこんな大変な時に普通にしていられるんだ!

困っている人が沢山いるのに!

こんな風に感じてしまう方も多いのではないでしょうか。

実はボク自身も、東日本大震災のボランティア活動を通して、

被災地と自分が住む場所や状況のギャップが

心の中でうまく整理できず、

それが原因で体調を崩したことがありました。

 

しかしこの部分こそが前述した対岸の火事の例えにほかなりません。

あなたは今現在も他の地域や世界中で起っている悲惨な状況に対して、

今まで何かを思い行動しましたか?

常にそのことを忘れずに発信し続けましたか?

ということなのです。

それに直面している当事者の方は、関心を持たれている方は、

今のあなたと同じように思ったかもしれません。

どうしてあなたは無関心でいられるんだ?と。

またSNSやブログで発信せずとも、

黙って活動・行動されている方は知らないだけで沢山いらっしゃいます。

目に見えるものや耳に聞こえてくることが全てではありません。

 

重要なのは、ボランティアはあくまでもあなた自身の意思であり善意なんです。

そう思えたあなたが実際に行動することに意味があるのです。

そのことで他人がどう動く思うかは別の話なのです。

 

またいつの災害時でもそうですが、

不謹慎にもちょっとした高揚感を覚える方も少なくありません。

またご自分に酔っている方も中には見受けられます。

一番大切なことは、どこまでも相手の立場で考え相手の心に寄り添って考えるということです。

ボランティアは、あなたの正義感やエゴを満足させるために行う行為ではありません。

例えばこういう状況を想像してみて下さい。

あなたが必死になって集めた食料や物資を現地に運び被災者さんたちに配ったとしましょう。

勿論大半の方はお礼を言うでしょうが、

一人の方がお礼も言わずにそれをあなたの手から奪い取ったとしましょう。

ここでイラッとするような人には正直難しいと思います。

「ありがとうございます。」

そう感謝をされたいから行うのであれば、

それは紛れも無く偽善であり単なるエゴです。

 

被災された方の中には我々の想像できないようなレベルで怖い思いや悲しい思いをされ、

心に深い傷を追われた方も沢山いらっしゃいます。

分かっていても思っていても、

みんながみんな笑顔にはなれないのです。

みんながみんな今までのような気持ちや心ではいられないのです。

その状況や相手の気持ちをしっかりとお考えいただきたいと思います。

 

また結構多いのは、

ボランティアをやってあげている。

助けてやっているんだと思っている方。

そういった方々には『させていただく』感覚が必要です。

先ほどの例え話ではありませんが、現地では刻々と状況が変化しています。

必要なもの、場所、優先順位、ニーズが日々変化しているのです。

ボランティアセンターや自治体の対策本部が、

それら全てを把握しスムーズに情報を流すのは、

混乱した初期段階では非常に困難です。

ですからせっかく用意したものも無駄になってしまうこともあります。

実際に目にしたことがありますが、

そういった理由からボラセンの担当者に文句を言ったりする方もいるのです。

「俺はこんな思いまでして、ここまで用意して!」と。

聞いていれば延々とその方の気持ちの話ばかり。

あなたは一体何をしにきたんですか?

誰のための活動なのですか?

そう言わずにはいられませんでした。

 

また写真を撮られる方も多いですよね。

しかし絶対的な理由が無いのであれば

なるべくならそれは避けるのが望ましいです。

皆さんも御存知のように、報道陣だけでもすごい数です。

連日沢山の報道陣がヘリで車で押しかけ各地で取材を続けています。

昼夜問わずに明るい照明をつけたカメラやビデオを向けられインタビューをされ、

たたでさえ疲れ果てた心と体には、

それが一番キツイということを以前被災者さんから伺ったことがあります。

カメラを見るだけで向けられるだけで非常にストレスがたまるというのは、

その状況を想像すれば容易くご理解頂けるかと思います。

 

またどうしても撮る必要性があるのならば、

その写真の撮り方や使い方には細心の注意と心配りが必要です。

以前の話ですが、その日のボランティア活動後に水に浸かり傷だらけになった家を前に、

皆で記念写真を撮られている方を目にしたことがあります。

その写真に写る場所がもしもご自分の家が流された場所だったら、

その写真に写る残骸が我が家だったら、あなたはどう思いますか?

あなたの被災地でのボランティア活動や出来事を、写真を、

SNSやブログで楽しみにしている方などは正直いらっしゃらないと思います。

活動に参加される方の中には、お仕事や学校、家族がおられる方も当然いらっしゃるでしょう。

そんな中、ご決断をされボランティア活動に参加されるのはとても尊いことです。

ですから、ただひたすらその事に集中しましょう。

 

一人でも多くの方にこの事実を知ってもらいたい。

呼びかけたい。そう思っている方もいるでしょう。

それは決して悪いことではありませんが、

今、このタイミングであなたがそれをやるべきなのか?

それをやることで多くの方の救いに繋がるのか?

その点を十分に考慮されることがベストなのかなと思います。

情報が氾濫すると、大事な情報がそれに埋もれてしまうことも多いです。

 

それは情報に限らず車で勝手に現地に向かう行為なども含まれます。

素晴らしい善意の上での行動であることには違いありませんが

ともすればそれが迷惑に繋がる危険性も含んでいることも同時に考えてみましょう。

大切なのは、あなたの気持ちではなく、

被災者の方々の気持ちや状況を良くすることなのです。

それこそを最優先させるべきなのです。

 

緊急車両や全国各地から集まる物資の運搬、

作業車両などをスムーズに現地入りさせる為に

不用意に出掛けずに渋滞緩和に協力するのも大切な事のひとつです。

今一度、自分が出来る事とやるべき事を冷静に整理されるのも必要な事かと思います。

 

それとこれは実際の活動というよりも、SNSなどを利用されている方への注意です。

連日流れてくるタイムライン上の記事に、正直気が滅入っている方も多いかと思います。

そんな時はSNSを暫く見るのは止めましょう。

見なければ目にも頭にも入ってきません。

無理をする必要なんか全然ありませんよ。

一番最初にも書きましたが、それに対して無関心でも知らなくても、

それは決して罰せられることではありませんし、

後ろめたいことでも何でもありません。

勿論、被災された方々を考えることは大切な事ですが、

東日本大震災の時にもそうでしたが、

連日の情報により事実を見ることで知ってしまうことで、

心のバランスを崩された方も多かったという報告もあります。

決して無理をせずにご自分の心も大事にされてください。

復興支援は長いスパンで考えなければなりません。

今出来なくとも、出来る時に無理のない範囲で

真心でさせてもらえれば、それは素晴らしいことだと思います。

 

最後に実際の活動に際しての注意点を。

今回は河川の氾濫による水害が主となっています。

当然、いたるところに家屋やゴミや資材なども一緒に流されています。

長靴を履かれることは多いと思いますが、

その時に用意できれば良いものとして、靴の中敷きとして使う鉄板や強化プラスチックがあります。

これは木片に刺さった釘やガラス片など鋭利なモノを踏み抜かない為の安全対策です。

当然、土砂や水で目に見えない場所を歩くこともあるかと思います。

踏んでしまって怪我することも勿論ですが、怖いのは破傷風です。

もしも誤って踏んでしまった場合には、

そのままにせずに活動を中止されても手当が必要です。

傷の深さではありませんので、その点は十分にご注意下さい。

 

これも信じられない話ですが、

ボランティアの登録をして現地入りし、隙を見て金目のものを盗む不届き者もいました。

また避難所にいた未成年の女の子をナンパして夜に連れ出したなんて事例もあります。

ボランティア活動をさせていただく被災者さんとの間では信頼関係が大切です。

ボランティアとは言え、自分達は相手の方から見れば全く面識の無い人間です。

その方を家にあげて掃除や片づけを手伝ってもらうのは、

それだけでも実は大きなストレスなんです。

それでもやむを得ずそういった状況を(助け)受け入れなければならない。

ですからそういった部分も十分に考えた上に行動してください。

家に入らせて頂くとき、家具などを外に持ち出す時も

物や家具などを乱暴に扱わない。

勝手にウロウロしたりタンスや引き出しを開けることも厳禁です。

家主さんが一緒の場合、必ずお断りしてから作業するように心掛けましょう。

自分が人にされて嫌なことは絶対にやめましょう。

 

冒頭にも書かせていただきましたが、

これらは全て自分の失敗や経験から気付かせて頂いたことや学んだことです。

ボクが書かずともとは思いましたが、

今回、初めてめてボランティア活動をされる方も多いかと思います。

素晴らしい善意のもとで行動されるのですから、

つまらぬトラブルや互いに嫌な気持ちになっては勿体ないと感じました。

皆さんの善の連鎖で一人でも多くの方の救いに繋がればと思います。

まだまだ先が見えない状況ではありますが、

一日も早く被災された方々に平穏なる日々が戻られますことを

心よりお祈り申し上げます。

 

 

 

 

 

 

ボクが考えるボランティア活動の心構え
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